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育休の短縮化と給付金の所得比例化

育休期間の短縮化と給付金の所得比例化が第一子出生に与えた影響

評価指標

効果

証拠の強さ

評価指標

第一子出生確率

効果
証拠の強さ

ポイント

  • 高収入グループにおいて制度改正による第一子出生確率の上昇がみられた。

文献選定/レビュー作成

  • 南デンマーク大学 茂木良平/株式会社サイバーエージェント経済学社会実装チーム

背景

  • 2007年のドイツの育児休業法改正は育休期間を2年から12ヶ月に短縮するとともに定額300ユーロだった給付金を所得比例にした。
  • これによって、失業者や労働市場に参加していない人を除き受給額が増加した。
  • この制度変更は従来の保守的で家族主義な制度から、女性の労働市場での地位確立と出産の延期をもたらすものだという指摘がある。

介入

  • ドイツの育児休業法改正によって育休期間が2年から12ヶ月に短縮され、給付金が一律300ユーロから所得比例に変更された。

評価指標

  • 第一子の出生確率

分析方法

  • イベントヒストリーモデル

証拠の強さ

  • SMS:2
  • 根拠
    • 因果推論手法ではないため他の時系列変化の影響を排除しきれていない。

サンプル

  • 48,843ケース
  • 2015年時にドイツ国民でアクティブ年金アカウント保持者
  • 2005年から2010年の間に20〜40歳の女性
  • 2005年より前に子供を持っていない女性

結果

  • 特に高収入グループで法改正後、第一子出生確率は増加した。
  • この傾向は特に30代で強く見られる。
  • 一方、法改正により育児休業による利益が少なくなった失業者の第一子出生確率は法改正後減少した。

研究の弱点

  • 研究結果の一般化には制限あり(1)使用データがドイツ国民の90%ほどしかカバーしていない、2)農家や公務員は含まれていない)。
  • 配偶関係など第一子出生を分析する上で重要な変数がデータに含まれていない。
  • 因果推論モデルではないので、育児休業の法改正以外の要因を必ずしも排除しきれていない。

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