父親の育休取得

背景

• 父親の育休取得はより平等な家事の分担につながり、夫婦関係の満足度にもつながる可能性がある。

介入

• 夫の育休取得

評価指標

• 夫婦関係の満足度
• 夫婦間の葛藤

分析方法

• 傾向スコアマッチング
• 逆傾向スコアによる重みづけ

証拠の強さ

• SMS:3
• 根拠
  • 傾向スコアマッチングによるサンプルバイアスの補正をおこなっている。

サンプル

• 調査時点で同居している4700カップル
• 出産時と調査時点（生後9ヶ月）で賃労働している夫がいる。

結果

• 夫の育休取得は夫婦関係の満足度に正の関連する。
• 夫の育休が長ければ長いほど、妻からみた夫婦関係の満足度は高くなるが、夫からみた夫婦関係の満足度には関連なし。
• 出生前に有償労働をしていた妻は、していない妻に比べて、夫の育休取得は妻から見た夫婦間の葛藤は負（より少ない葛藤）の関連性がみられる。
• 夫側から見た夫婦間の葛藤には関連なし。

研究の弱点

• クロスセクションデータを使っているため、また未観察変数を統制できないため、セレクションバイアスを避けられない。

書誌情報

• Petts, R. & Knoester, C. (2018). Paternity leave and parental relationships: Variations by gender and mothers' work statuses. Journal of Marriage and Family, 81: 468–486.