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希望出生数の決定要因

要因調査(factorial survey)による希望出生数の決定要因

評価指標

効果

証拠の強さ

評価指標

希望出生数

効果
証拠の強さ

ポイント

  • 世帯収入、祖父母を含む育児サービスの利用可能性、夫の正規労働の3つが高い希望出生数につながる要素だった。

文献選定/レビュー作成

  • 南デンマーク大学 茂木良平/株式会社サイバーエージェント経済学社会実装チーム

背景

  • 多くの先進国で出生タイミングの遅れが観察されている。
  • 出生タイミングが遅れるほど、希望出生児数を持てない確率は高くなり、社会全体として希望出生児数を満たせない人が増えている。

介入

  • 夫の学歴、妻の学歴、夫の就業状況、妻の就業状況、妻と夫の家事分担、世帯収入、祖父母を含む育児サービスの要素をもとに作成した仮想カップルを想定させる。

評価指標

  • 希望出生数

分析方法

  • ヴィネット分析(回答者をランダムに振り分けるサーベイ実験の一つ)

証拠の強さ

  • SMS: 1
  • 根拠
    • 介入群と非介入群の差を調整するような操作を用いていない。

サンプル

  • 社会科学分野を学ぶ学部1、2年生
  • ドイツ:ケルン大学(2017年から2018年)の236人の学生
  • 日本:一橋大学(2018年)の221人の学生
  • ロシア:ロシア国立研究大学経済高等学院(2019年)の317人の学生
  • ウクライナ:タラス・シェフチェンコ記念キエフ国立大学(2017年)の217人の学生
  • アラブ首長国連邦:United Arab Emirates University(2019年)の270人の学生

結果

  • 世帯収入、祖父母を含む育児サービスの利用可能性、夫の正規労働の3つが高い希望出生数につながる要素だった。
  • ロシア、UAE、ウクライナにおいて、世帯収入が最も重要な要素だった。
  • 家事分担の偏りも分析したすべての国における希望出生児数を下げる要因だった。
  • 育児サービスの利用可能性がない場合、希望出生児数が最大0.76人減少した。
  • 今回の分析では男女差は見られなかった。

研究の弱点

  • サンプルサイズが全体的に小さく、サンプルがランダムに選択されたかどうかなど、サーベイの重要な詳細についての言及がない。
  • 社会科学分野のみの学生が対象なため、結果の一般化が難しい。

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