紙の使用量削減ナッジ
プリンターに、緑の文字で「REDUCE REUSE RECYCLE」、赤の文字で「USE LESS PAPER」というメッセージを書き、その隣に悲しそうな顔で泣いている木のキャラクターが描かれたポスターを掲示した場合の、紙の使用量・廃棄量への影響。
- 評価指標
1日当たり・1人当たりの紙の使用量(単位:枚)
- 評価指標
1日当たり・1人当たりの紙の廃棄量(単位:枚)
ポイント
ナッジによって紙の使用量が減少した。
ナッジ終了後も効果は継続した。
文献選定/レビュー作成
背景
- 紙の使用量は大きな環境負荷をかけている。例えばアメリカでは、紙の使用によって約2000万トンの木材を必要としている。紙の使用量を5%減らすことが出来れば、年間14万台相当の自動車の温室効果ガス排出が抑制される。
- 非金銭的なナッジ介入に効果があれば、効率的に環境負荷を抑制できる。
介入
- プリンターに、緑の文字で「REDUCE REUSE RECYCLE」、赤の文字で「USE LESS PAPER」というメッセージを書き、その隣に悲しそうな顔で泣いている木のキャラクターが描かれたポスターを掲示した場合の、紙の使用量・廃棄量への影響。
- 観測対象やインドのニューデリーにある3つの会社であり、プリンターにメッセージを掲示する会社、ブースにメッセージを掲示する会社、何もしない会社に分ける。
評価指標
分析方法
証拠の強さ
- SMS:3
- 根拠
- 介入企業と非介入企業に分けて介入前後の比較を行っている。
- ただし差の差分析の前提の成立を確認していない。
サンプル
結果
- プリンターへの掲示によって、1日当たり・1人当たり4枚の紙使用量が減少した(27%程度の減少)。
- ブースへの掲示によって、1日当たり・1人当たり6枚の紙使用量が減少した(55%程度の減少)。
- ナッジ終了後も効果は継続した。
研究の弱点
- インドのニューデリーの3社だけを対象とした研究であるため、外的妥当性の検証が十分ではない。
- ランダム化がなされていない。
書誌情報